私事ですみません。


施設に入所していた80代の祖母が、8月から約4カ月ぶりに我が家に戻ってまいりました。

それは、

12月21日の出来事でした。


運命か何かの必然か。

この日は父の誕生日でもあるのです。


すっかり体が衰えてしまった祖母。

お風呂へ入ることもトイレへ行くこともできません。



日常生活もできないので、介護認定は「5」でした。



ほぼ寝たきりで、僕の顔を覚えているかどうかもわからず、

何て言葉を掛けていいのか自問自答していました。



ただ、僕は生きてる祖母をこの瞳で見た瞬間、

今まで我慢していた涙ってやつがポロポロとこぼれ落ちてきました。


今夜は「おでん」。



祖母と食卓を囲むのも4年ぶりだ。


テーブルの対面に座る祖母は、

入れ歯も入れていないせいか、常にモグモグと口を動かしている。


液状のものしか口にできないので、

おでんを潰して、液状にして口の中へ運ぶ。



美味しい?


そう聞いても耳が遠いせいか、帰ってくる返事は「うん」の一言。


でも心なしか、家族みんなで食べる夕ご飯に、

祖母はとても喜んでいる気がした。


夕ご飯が終わったあと、

久しぶりに肩を揉んであげた。


言葉を交わすことはできなかったが、

視線は僕を見てくれていた。



この祖母との思い出を動画や写真に収めようと思ったが、

いざ本人を目の前にすると可哀想でカメラすら構えられない。


だから、じっくりと祖母の姿を目に焼き付けた。




願わくば、祖母が少しでも長生きしますように。







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